黒須瑞枝のブログTreasure hunt in nature
-あちらこちら宝探し-

20170904

アメリカ日食ツアー ティトンバレーでの3泊4日

アメリカから帰国して1週間以上経ちますが疲れが抜けず、夕食後は必ず寝てしまって写真の整理ができませんでした。やっとこれから少しずつアップできればと思います。8月18日に成田からアメリカン航空でテキサス州ダラスフォートワース空港を経由しユタ州ソルトレイクシティへ、そこで1泊し、翌日バスでアイダホ州ティトンバレーに向かいました。アメリカ本土に行ったのは初めてですが、アメリカにいるという実感がなかなかわきませんでした。バスの中からずっと風景を眺めていました。砂漠っぽい岩山や背の低い木など延々と雄大な風景が続きました。休憩で降りた場所からの風景です。

朝、出発し、途中アイダホフォールズで昼食、7日間コースの人達は観測地のアイダホフォールズで降り、私たちが観測地ティトンバレーに着いたのは夕方4時近く。日食の前々日です。サマータイムなので時刻は夕方でも明るくて日中みたい。夕方と感じる時は既に7時過ぎだったり。ロッジ2棟が宿泊場所で1棟に6人が泊ることができました(写真左)。3部屋の寝室とみんなで使う団らんの部屋が1つありとても便利。食堂は別な建物で、食事の時間になると合図の鈴を鳴らしてくれました。

着いた時、とても自然豊かで景観の良い場所で感激しました。

長距離移動で疲れているのにさっそくロケハン。ロッジ前からの観測は楽ですが、せっかくの川が植物の茂みであまり見えません。

どうしても川の見える場所で撮影したかったので、同じツアーの方と二人でロケハンに出かけました。桟橋が見えましたが、どうしたらそこまでいけるのか迷いながら、やっと通路を見つけました。

ここぞと思える観測場所(桟橋の上)を見つけ一安心。当日この場所に誰も居なければよいが・・と思っていました。この日は間もなく夕食の時間になりました。食事はサラダ、スープ、パン、メインのお肉料理、デザート。美味しいのですが、とても多すぎて、ポークのスペアリブのお肉、2割も食べられませんでした。もったいないですが、胃がもたれたら困るので仕方ないです。

夜は部分的に曇っていましたが、とても暗い場所なので天の川が分ります。ちょっとの間、ロッジの後ろの方で写してみましたが天の川が雲で途切れてしまいました。

2日目の朝はインストラクターによるレクチャーでした。天文ガイドに宇宙天気やオーロラ出現予報などを連載されているS先生です。ちょうど日食に近い時間帯の太陽を写してみました。高度などの参考になりました。

お昼は添乗員さんのレンタカーでドリッグスの町に行きました。こぎれいで広々としていますが、小さい町です。北海道で言えば足寄町くらいかな・・なんて思いました。

この町で昼食後、ティトン山脈展望台に行きました。写真に写っている荷物はここで日食を観測しようとしている人のものかもしれません。

ここはアイダホ州とワイオミング州の州境だそうです。写真はワイオミング州。ワイオミング州は、映画 ”シェーン”のロケ地ですが、そういう雰囲気でした。

ロッジに戻って、夕食の時間になりました。ちょっとした空いた時間は写真をパソコンに取り込んだり、外の風景を写したり、あっという間に時間が経ちました。この日の夕食も豪華です。とても美味しいのですが食べきれません。

日食前日のためか、夜の時間は何をしていたのかあまり覚えていません。多分、日食の機材の準備をしていたのではないかと思います。この時、BORG107FLに付けるkissx6iにレリーズをつけて動かしてみたところ、日本で練習した時と違う動きをするのに気付きました。ブラケットが3連続で動いていたのが2連続しかできない。故障というほどでもないし、しょうがないのでそれでやるしかないな、と思いました。

 

日食当日、早朝から桟橋に機材を運びました。ロッジから3往復。初めて日食での赤道儀なので、丁寧に丁寧に設置。でも順番間違えてやり直したりしているうちに時間がどんどん経過してしまいました。朝食の鈴の音が聞こえましたがそれどころではありません。何とか4つのカメラの設置が間に合いました。途中魚眼レンズの載った三脚を倒してしまい脚が変形、でも何とか安定させて使いました。10時16分から第1接触でしたが、準備が整ったのは10時頃だったかもしれません。

 

早朝のティトン川と尖った山はグランドティトン

部分日食が始まりましたが、とても静かな場所なので落ち着いて観測できました。一番難しいのはBORGのピント合わせ。下手にいじってもっと合わなくなってしまうと困るので直前の合わせ直しまではいじりませんでした。計画表通りの作業を落ち着いて行っていきましたが、皆既が近づくと、さすがに忙しくなってきました。まずBORGの撮影ですが、桟橋が不安定なため、液晶画面にうつる太陽が動いてしまい調整に追われてパニック。肉眼で見る間がない。第3接触に向けての設定変更は諦め、広角の撮影に移行し、間もなく第3接触となってしまいました。

 

広角での第3接触

BORG 皆既 0.3秒 ISO200

BORG 部分日食

日食終了後は、ロッジ前のテラスで、シャンパンで祝杯。お弁当のサンドイッチを食べながら、皆、にこにこでした。

その後スーツケースへの機材の収納とパソコンへの写真の取り込み、昼寝などしていたらあっという間に夕方。

 

夕食 3日目のメインはステーキ。毎日美味しかった。

夜はここから車で5分くらい離れたところで星空撮影会を行いました。満天の星空でした。

 

4日目、楽しかったティトンバレーを離れます。名残惜しいので、観測場所を日の出前に見に行きました。

グランドティトンから日の出前に山の影が筋のようにでていました。

私の観測場所。日食中、ここで幻のような事もありましたが、心の中にしまっておきます。(^^)

朝食後、次の観光地グレートソルトレイク湖に向かい出発。

本当は、あと数日ここに滞在して、鳥や昆虫、風景、星空の撮影や、川でボートに乗ったりしたかったです。

プロフィール

●黒須瑞枝(皮膚科医)
●出身地:北海道 
●出身校:獨協医科大学
●趣味:旅行、写真(昆虫、植物、生き物、風景、日食、月食、星空など、自然のものなら何でも)

“アメリカ日食ツアー ティトンバレーでの3泊4日” への2件のフィードバック

  1. ecl より:

    私たちのツアーから見たら、とても羨ましい内容ですね。
    ロケーションに星空に、それに食事も。
    星空は、さそり座がとても低く、高緯度なんだなーと感じます。
    グランドティトンの薄明光線はとても幻想的。
    これってとても良い収穫なのではないでしょうか?
    それにしても「心の中にしまっておきます。(^^)」はとても気になります。
    初赤道儀に初望遠鏡、ほんとうにお疲れさまでした。
    初めてにしては素晴らしい星果でしたね。

  2. kurosu より:

    赤道儀と望遠鏡はこんな事でもないと必死に覚えないので良い経験でした。迫力ある写りが楽しかったです。eclさんにはいろいろポイントを教えていただきありがとうございました。
    はじめてアメリカに行ったのに、田舎だけ見てきた珍しい旅行かも知れません。
    アメリカは雄大なためか、普段見られない自然現象をいろいろ見ることができました。この薄明光線もそうですし、後でアップする予定のグレートソルトレイク湖では、蜃気楼を見ました。
    ティトンバレーの食事は良かったです。でも、川なのになぜか魚料理がなかった。他では食事はたいてい自由で、よくハンバーガーを食べました。向こうのは美味しいですね。何度も食べても飽きなくて。でも巨大なので3分の一食べて残すようにしていました。
    心にしまってある幻の話は、私には宝物ですが、ほかの人には??と思いますので、いつかお会いした時にでも・・。(^^)

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