黒須瑞枝のブログTreasure hunt in nature
-あちらこちら宝探し-

20220603

トンボの羽化

うちの庭の水たまりのような小さい池にはオタマジャクシやヤゴや得体のしれないにょろにょろしたものなど住み着ています。落ち葉が底に沈んでそのままになっていますが、ヤゴには居心地が良いのかもしれません。

3月末頃。中央にむさくるしい姿のヤゴがいます。

ヤゴの動画です。

ガサガサッと動き、狂暴そうな顔をしていますが、意外と臆病なのかもしれません。いつトンボになるのか?と思っていましたが、いつも見張っているわけにいかず、たまに覗いていました。

5月31日の昼休み、何気なく池の周りの大谷石を見たら羽化したばかりのトンボとヤゴの抜け殻がありました。

あたりを探すと4~5匹羽化していました。ただ、雨に当たってしまったためか羽が開けないトンボや死んでしまっているものもいました。

1匹だけこれから羽化しようとしているものを発見。 

急いで羽化の経過を写す準備をしました。この状態の時は変化がとても速いです。

正面から。体を起こして抜け殻にぶらさがるような体勢になったのか?

どんどん羽が伸びていきます。

すでにかなり羽は伸びてきてしまっていたので、焦りながらカメラの準備。15秒おきにタイマーで撮影を開始しました。

6時半過ぎ、仕事から戻ってきたときは羽化が完了し、きれいなピカピカのトンボに。

1時半過ぎから6時半までの5時間弱、約1000枚の写真をタイムラプス動画にしました。

トンボの羽化を見たのは初めてです。

翌日、午前中に見に行ったら、まだこのトンボがいました。待っててくれたのかな・・と都合よく解釈。近づいたら飛んでいきました。うれしいような、さみしいような気持ちで飛び立っていくのを見届けました。

雨でぬれて羽を広げられなくなってしまったトンボ。弱って長くは生きていくことができないかもしれませんが、そうっとくっついた羽を広げてあげました。

置いた場所からいなくなっていたので少しは動いてどこかに移動したのかもしれません。

6月1日の朝にも5匹のトンボが羽化。雨が降らなかったため全部羽化に成功していました。

6月2日は1匹も見かけず、6月3日に2匹。すべて早朝。タイムラプスにしたトンボは、たまたま昼から羽化を開始したので撮影できました。やはりこの個体は特別に待っていてくれた?
ヤゴは何を感じ取って水の中から出てくるのか不思議。春先から時々見ていたので、愛着もわくし、劇的な変化が神秘的、途中で死んでしまう自然界の厳しさ、トンボになると少しかわいらしさも出てと、いろいろ感じることがありました。ヤゴからトンボになっていく様子を観察できたことは、この春の大きな収穫でした。

プロフィール

●黒須瑞枝(皮膚科医)
●出身地:北海道 
●出身校:獨協医科大学
●趣味:旅行、写真(昆虫、植物、生き物、風景、日食、月食、星空など、自然のものなら何でも)

“トンボの羽化” への2件のフィードバック

  1. ecl より:

    これまた貴重な動画を見せていただきました。
    それにしても、ご自宅でこんな瞬間を見られるなんて。
    街中で、どれだけ自然豊かなお庭なんだろう!と感心してしまいます。
    そういえば、オタマジャクシの天敵ってヤゴではなかったでしたっけ?(笑)
    先生のご自宅は、そこだけの生態系が存在するというか、オアシスなのかもしれないですね。

    • cross963 より:

      水たまりがあったり、昆虫の好む植物が生えていたり、手入れをしない庭だと、どこからともなく自然に集まってくるものですね。毎年アメンボもどこから来るのかなって思います。やはり食べ物を嗅ぎつけて?
      ヤゴはおそらく落ち葉の下でオタマジャクシも食べていたと思います。
      今回オタマジャクシは大きく育っていますが、数が少ないです。
      またせっかくトンボになったと思ったら、そばにクモの巣があって、羽化したばかりのものに糸がついてしまい大きなダメージを受けてしまいました。それぞれに天敵が・・。
      クモにはクモの生活があるのであまり巣を壊したくないのですが、この場合、取り除いておけばよかったと後悔。
      まあ、いつの間にか生態系が出来上がっていておもしろいです。

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