診療内容

●刺青(イレズミ タトゥー)とは

皮膚の真皮層に色素が入った状態を刺青(いれずみ)といいます。
外傷性刺青は、けがなどで、異物が入りこみ、いれずみになった状態です。

黒色の刺青は、これまでQスイッチヤグレーザー治療(ナノ秒)が最も効果的でしたが、ピコ秒レーザーがでてから、Qスイッチレーザーでは壊しきれなかったうすくなった色素をさらに細かく砕くことができるようになり、治療成績が上がっています。また、治療回数が少なくなり、治療時の痛みが軽減されています。

黒、一部の赤以外の多色の刺青に関しては、従来は治療が難しかったのですが、ピコレーザーでは、多色の刺青も治療できるようになりました。ただ、色によって、効果に差があり、落としきれない色もあります。
また、肌色や白色の染料、その他の色でも、含まれている成分によっては、レーザー照射で黒く変色するものもあり、刺青のレーザー治療は、難しい課題も残っています。
(レーザー照射で黒変してしまった色素は、黒色の刺青として治療を行うことはできますが、通常の黒色の刺青より、はるかに多い照射回数が必要となります。)

レーザー治療以外の方法での治療となると、外科的治療となり、縫縮できない大きな刺青の場合は、植皮による治療となり、かなりのきずあとを残すことになります。
きずあとになっても、すぐに除去したい、いれずみがあったことが全く分からなくしたい、治療の難しい色の場合は、手術による治療が良いですが、整容的な面を考えると、レーザー治療をおすすめします。

刺青

●治療方法

・ピコ秒レーザーで治療します。
・照射時は痛みがありますので、麻酔クリームをしてから行います。
痛みが強い場合、注射の局所麻酔を行うこともできます。
・照射時間は範囲によります。10×10平方cmで、10分くらいです。
・治療後、クーリング、ステロイド軟こうを外用します。
・1~3か月間隔で、治療を繰り返します。

●治療経過 跡形

・数日、腫れ、ひりひりしたような痛みがあります。
・かゆみが出ることがあります。
・薄いかさぶたができますが、2週間程度で剥がれます。
・濃い刺青は最初の2~3回はあまり変化していないように見えますが、その後の治療から薄くなってきます。
・体質によって、表面が薄茶色になる炎症後色素沈着が出ることがあります。
炎症後の色素沈着が出た場合は、ある程度おさまってから、次の照射を行います。
・治療回数は、濃さによります。薄いもので2~3回、濃いもので10回くらいが目安です。

・黒色の刺青の治療は、あったことがわからなくなる、あるいは、カバーマークを使うことで、ぱっと見てわからないくらいまでになることが治療の目標です。
 
・繰り返し、高出力での治療が必要なため、色素脱失が生じることがあります。
治療の間隔をあける、色素沈着が強い時は、おさまってから行うことで、リスクを減らすことができます。

・炎症後色素沈着は時間がたてば改善します。

・濃い刺青は、もともと形に添ってぽこっときずができていることがあります。これは入れる時にできてしまった瘢痕です。いれずみの色素が取れても、もともとの瘢痕は残ります。

※眉などのアートメイク除去は、色によってはレーザー照射で黒く変色するリスクがあるため、目立たない部位でテスト照射をして、治療可能かどうかを判断します。
ご自分のアートメイク施術の際に使用された染料を持参していただくと、染料でテスト照射をいたします。

●料金

1cm2~600cm2(大きさによります。)11,000円~121,000円

600cm2より大きいものは、ご相談ください。

刺青(いれずみ)
刺青(いれずみ)