診療内容

● 赤ら顔・酒さとは

・赤ら顔とは

顔が赤くなる症状全般を、一般的に赤ら顔と言いますが、その中には、酒さ、酒さ様皮膚炎、脂漏性皮膚炎、毛包虫性皮膚炎、接触性皮膚炎、光線過敏、にきび、膠原病など、いろいろ含まれています。

赤ら顔の代表的な疾患は、酒さですが、明確な診断基準がないため、赤くぶつぶつになる他の疾患を除外して、酒さという診断がつきます。

・酒さとは

酒さとは、鼻、頬、あご、おでこなどに潮紅や紅斑、毛細血管拡張、丘疹や膿疱、ほてり、敏感な感覚などの症状を伴い、慢性に経過する皮膚疾患で、成人以降に見られます。

1.紅斑・毛細血管拡張型(顔が赤く、毛細血管拡張がみられるタイプ)
2.丘疹・膿疱型(赤みだけでなく、ニキビのようなぶつぶつがみられるタイプ)
3.腫瘤・鼻瘤型(鼻は凹凸不整に肥大し、毛穴の開大が目立つタイプ)
4.眼型(目の周りの腫脹や結膜炎、角膜炎など生じるタイプ)

酒さの原因はわかっていませんが、症状を悪化させる要因として、気温の変化(寒暖差)、紫外線、乾燥、風、特定の化粧品、アルコールやカフェインの多量摂取、香辛料のきいた刺激物の摂取、精神的な緊張などがあります。

● 治療について

症状の軽減のために、テトラサイクリン系抗生物質内服、ビタミン剤内服、清熱剤・駆於血剤などの漢方薬を使うこともありますが、すっきりと改善させる方法がないのが現状です。

そのため、血管系の治療に使われるレーザー(ダイレーザーやロングパルスヤグレーザー)やIPLなど、改善を図る方法を、各施設(美容領域)で試みられています。

●当院でのレーザー治療(自費)

毛細血管の1つ1つがわかりにくく、全体的に赤いタイプ、毛細血管の拡張が確認できるタイプ、両方が重なっているタイプにわけて、血管系レーザー(ロングパルスやヤグレーザー)直接照射、中空照射(ジェネシス)、真皮の再構築を図るピコフラクショナルFXを行っています。

1.毛細血管のはっきりしたタイプはロングパルスヤグレーザーの直接照射を行います。
2.もやっと赤いタイプは、ジェネシス(ロングパルスヤグレーザーの中空照射)を行います。
 重なったタイプは、1と2を重ねて照射します。
 2週間~4週間に1回、照射を繰り返します。
3.ピコジェネシスFX(毛細血管を含め、真皮のリモデリングを行う。)

● 治療後の経過 跡形

・レーザー照射後は、ほてり、赤みが出ます。十分なクーリングを行います。
 軽度の腫れが出ることがあります。まれに水疱ができることがあります。
 
・1や2を、5回~10回繰り返します。
 効果不十分な場合は、3を行います。

かおの赤みの治療は、個人差も大きく、再燃しやすい傾向があります。
これで効果不十分であれば、あきらめるか、軽減できるようであれば定期的に継続していきます。

ハトムギCRDエキス内服、ビタミンC・B群サプリメント(高容量)内服の併用もおすすめです。