黒須瑞枝のブログTreasure hunt in nature
-あちらこちら宝探し-

20211124

長いわりに忙しい月食撮影

11月19日の月食撮影の続きです。

今回は、①のんびり取り組むこと ②超望遠の追尾撮影を優先 ③肉眼でよく観望する の3つを目標に、月食撮影を計画しました。月食撮影は時間が長いのですが、なぜかいつもバタバタとせわしくなるので、④連続食分撮影はついでという感じで、7段階のブラケット、Pモードとあえてカメラにまかせてみることにしました。日食ならそういうわけにはいきませんが、月食は頻度が多いのでお試しができます。変化していく空の明るさに、カメラが自動的にどのように写してくれるのか見てみたかったのです。(タイムラプスにしたいと思っていました。)そのほかに、⑤kissx6iと24-105㎜ズームで時間があれば風景を写そうと、いちおう持っていきました。

天気予報もいまいち、月食は長く疲れるので、ピークが過ぎたら帰ってくるつもりでいました。そのため連続食分撮影は、5D4とマクロ100㎜を使いました。この画角ではぎりぎり月食の前半が入るくらいです。

月食が始まったころ。スマホで。

遠くに黄色い光が輝いていて、神々しい感じでした。

後ろを振り向くと、ものすごくきれいな夕焼け空。濃いピンク色に変化してゆきびっくりするほどでしたが、月の色の変化の美しい時です。あまり振り向いてはいられませんでした。

(魚眼レンズで写しておきたかった)

月の出の位置は予想していたより東にずれてしまったため、ぎりぎりの画角の100㎜では連続撮影で月食のピークまで写すことはできませんでした。まあ、それ以前に雲で途切れてしまいましたが。Psで明合成しました。だいだい3分おきです。

5D4 マクロ100㎜。

やや明るさの残る低空に、黄色~ピンク色の月が輝いている光景が美しかった。1枚目のスマホの写真が実際に近いような、または連続食分写真の真ん中の1個だけ露出オーバーな月がありますが、肉眼ではこのような輝きに感じました。

kissx6iで。ISO400 Pモード 17:08  35㎜換算168㎜

上の写真をブラケット撮影で露出を変えたもの。

kissx6i 35㎜換算38㎜  19:09

ついでに写したものは雑になり、記録写真にしかなりません。

月食はピークを過ぎてから徐々にクリアに。そのため、5D4と100㎜マクロを、Pモード7段階ブラケットで、位置を変えて後半の連続食分撮影をしました。最後まで薄雲で不安定でしたが、見えないというわけではないので、結局ずっと写し続けました。

おおよそ6分間隔で並べて明合成してみました。

月とスバルが一緒に写っている写真が数枚ありました。

特別なインパクトはありません。

今回の月食撮影を振り返って

①のんびり取り組む→準備にちょうど良い時間があり、焦ることがなく丁寧にできた。②超望遠の追尾撮影→私にしてはよくできた。③肉眼での観望→ほどほどにできたが、もう少し月食ピーク時をよく見ておきたかった。

今回の印象的な場面→・月が昇ってきて色が変化していく様子 輝きが美しい ・薄雲で隠れていた月が、赤茶色にほんのり浮かび上がってくるところ ・ピーク時を少し過ぎてクリアに見えたとき きわめて皆既に近い ・後半の部分月食 月の一部が食べられてしまったように見えた

④連続食分撮影→Pモード カメラにおまかせ→まかせきれず、途中で設定を変更したりしたので、今後はMモードでブラケットにしたい   

⑤kissX6Iで風景→慣れていないカメラで使いづらく、ゆとりもなかった。ついでというものは本気で取り組まなくなるので、予定するならピント合わせも設定も準備の時間に行って三脚に取り付けておく必要あり。    

                   

月食は、長いわりになぜか1~2台のカメラでいっぱいいっぱい。

月の変化がデリケートで露出の設定が難しいこと、長時間なので疲れてくることが原因?それだけでもないような・・。

天気にもよるし、毎回どこに見どころがあるかもわからないので、基本的な準備はきちっとした上で、リラックスして、感覚を研ぎ澄ませて臨まないと、と思いました。

プロフィール

●黒須瑞枝(皮膚科医)
●出身地:北海道 
●出身校:獨協医科大学
●趣味:旅行、写真(昆虫、植物、生き物、風景、日食、月食、星空など、自然のものなら何でも)

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