黒須瑞枝のブログTreasure hunt in nature
-あちらこちら宝探し-

20201220

ふたご座流星群 3晩観望&撮影 振り返って思ったこと。

12月12日、13日、14日の夜、3日間連続、ふたご座流星群の撮影&観望会に参加しました。

 

流れ星目的で撮影に出かけたのは、はじめて。とりあえず2つのカメラで写す準備をしてきました。

 

●12日

夕食後は曇りのため、夜中から撮影開始。

 

5D4 シグマ14㎜  ISO6400 f2.0 20秒  4:12am 

たくさん写しましたが、流れ星が、写ったのは数枚で、薄い。

 

自由に使っていいポータブル赤道儀をインストラクターK様が用意してくれていました。

良い練習の機会なのにもかかわらず、余裕がなく、ポタ赤のセッティングはK様に行っていただきました。

5D2(天体用に改造)24㎜ ISO3200 f1.8 20秒 追尾撮影 トリミング  4:46am

 

この日は、それなりに流れ星は流れていましたが、思ったほどは写らず。

 

いつの間にか薄明開始時刻も過ぎ、細い月と金星が昇ってきました。細い月が昇ってくるところは初めて見ました。

たまたま、月と金星の大接近の日。月と金星が寄り添って、美しいし可愛らしいし、見とれてしまいました。

天気が悪かったため、深夜から撮影会開始となったのですがで、おかげで金星と月の大接近を見ることができ、幸運でした。

 

5D4 シグマ14㎜ ISO3200 f1.8 15秒  5:09am

 

望遠でも写したかった・・。

 

●13日。

夕食後に撮影場所に行きました。

前日の疲れが残っていたり、いまいち、流れ星撮影のコツがつかめないまま開始。

 

また、インストラクターのK様に赤道儀のセッティング、極軸合わせを行ってもらいました。自分で行う余裕がありませんでした。

最初、こういう感じの空でした。

5D4魚眼8㎜ ISO12800 f4.0 35秒 LEE№1 追尾撮影 8:23pm

 

5D4 魚眼8㎜ ISO10000 f4.0 30秒 LEE№1 追尾撮影  9:42pm

薄い流れ星しか写らなかった。

 

5D2(天体用に改造) シグマ14㎜ ISO4000 f1.8 19秒 LEE№1  9:47pm

 

5D2(天体用に改造) シグマ14㎜ ISO4000 f1.8 19秒 

 

撮影は、タイマーで行っていたので、草の上に寝転がってしばらく星を眺めました。流れ星は一瞬なので、願い事をしている間はありませんが、流れ星をふくめた宇宙に向かって願い事したりして、しばらく過ごしました。

 

明合成して、北極星中心のぐるぐる写真にしました。飛行機だらけで、流れ星が1つも見えません。

 

極大日なのに、くっきりした流れ星が写っていなかったことに、なんだかすっきりしない気分でした。

 

●14日。

思い描いていたような流れ星が写らないので、インストラクターのK様に相談したところ、感度が高くして、絞り開放で写すと良いとのこと。

流れ星が目的なのだから、多少のノイズは気にしないと割り切って、高感度で写すことにしました。

 

この日はまず、星景写真スポットに行きました。すごい風が吹いていました。(毎日、強風でしたが。)

ありま展望台。おたあ・ジュリアの遺徳をしのぶ十字架。

5D4 シグマ14㎜ ISO6400 f1.8 15秒 LEE№3

 

三浦湾展望台からの眺め。

5D4 シグマ14㎜ ISO12800 f2.2 8秒 LEE№3

 

5D4 シグマ14㎜ ISO12800 f2.0 8秒 LEE№3

 

前日と同じ撮影場所に移動。

 

この日も、ポタ赤のセッティングを行っていただきましたが、この時は、極軸望遠鏡をのぞいて、どのように見えるのか、自分でもよく観察してみました。北極星の横に小さい薄い星があるのと北極星を大きく囲む五角形に配列したような星が見えました。このパターンをおぼえて、これからは北極星導入は、自分で挑戦してみようという気になりました。

 

流れ星が多くみえた北側を撮影。

5D2(天体用に改造)24㎜ ISO6400 f1.4 7秒 追尾撮影。 2枚明合成。

延々とタイマーで写し続けたところ、大きい流れ星が写ってくれました。(今回一番気に入っている写真です。)

 

この日は、極大日より数は少ないものの、1つ1つの流れ星が大きく、迫力がありました。

ストンと早い速度で降ってくるようなもの、長くゆっくり流れるものまでさまざま。

 

5D4 魚眼8㎜ ISO12800 f4 25秒 LEE№1   11:51pm

魚眼では、このくらいのはっきりした流れ星が写っている写真が、5~6枚ありました。

 

毎晩長時間の撮影、すいぶんねばったと思っています。

3日目に、ようやく迫力のある流れ星が写ってくれて満足でした。

 

●3日間連続の流れ星撮影を振り返って思ったこと。

 

・極大日をはさんで3日間、十分、流星群を楽しむことができた。

・日によって流れ星の見え方が違う。今回は、極大日の翌日の流れ星が一番華やかだった。

・日によって流れ星が多く見える方向というのがある感じがしたので、それを感じ取ってから構図を決めた方が良い。

・よほど雲が動かないなどの理由がない限り、構図は変えないで、撮り続けた方が良い。

・流れ星撮影は、最低3~4時間の時間をとる、光害の少ない場所に行くなど、そうとうに気合が必要で、気軽にはできない。

・ノイズは気にせず、高感度、絞り開放で写す。

・できれば追尾撮影は行いたい。地上風景は、あまり入れないように注意。

・流れ星撮影が目的なのに、途中から星景写真撮影中心になってしまいそうになったので、最初の目的を忘れないようにする。

・カメラのセッティングができたら、寝転んで、じっくりゆっくり肉眼で楽しむのが良い。

・車酔いのようになったので、これからは、酔い止めを飲んでから行いたい。

 

3晩連続の撮影は、なかなか大変でしたが、ひとりではないので頑張ることができ、また、ここまで集中して取り組んだことで、1つ壁を乗り越えた感じがしました。

流れ星撮影の基本的な撮影方法や心構えが理解できたので、またそのうちチャレンジできればと思います。

 

プロフィール

●黒須瑞枝(皮膚科医)
●出身地:北海道 
●出身校:獨協医科大学
●趣味:旅行、写真(昆虫、植物、生き物、風景、日食、月食、星空など、自然のものなら何でも)

“ふたご座流星群 3晩観望&撮影 振り返って思ったこと。” への2件のフィードバック

  1. ecl より:

    うっ、羨ましい!
    最終日の火球クラスが2個写った写真。
    素晴らしいじゃないですか!
    これって7秒を2枚合成ってことですよね。
    先生は流星写真の運を持っていらっしゃると思いますよ。
    とても充実した3日間だったご様子。
    寝不足になられたでしょうけど、良かったですね。

  2. kurosu より:

    最終日の2個の流れ星は、火球クラスなのですね。
    最終日にやっとでしたが、運を持っているのかな?
    そうだとしたら、うれしいです。(^^)
    天文ガイドとかで、大きな流れ星の写真を見かけることがありますが、ああいうのを狙う場合は、一晩中ねばらないと、ねばっても、運がよくない写すことができないという事も、経験してみてわかりました。
    今回は、カメラのセッティングでいっぱいいっぱいになり、実際じっくりと流れ星を観ていないような気がしています。
    今度は、寝転んで、いろいろな流れ星の光り方を観察したり、ゆっくり宇宙に向き合って願い事をするなど、楽しみたいです。振り返ってみると、3日間は一瞬だったような感じがしています。

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